引きこもりを過去にしたいブログ

人生長いから何だって

引きこもりのアルバイト面接

面接というのは幾つになっても緊張するものだよ、と大人が言う。
普通の人がそうなら一体引きこもりはどれだけ緊張するのだろうか。

引きこもりの友人なんて居ないけど、「私が人柱になってくるね」とでも言いたくなるような気分でした。
引きこもりが急に接客業なんて文字通り死んでしまうし、荷物運びなんて腰がやられてしまうし、コンビニなんて覚えることが多すぎて初めてのバイトには向いていない。

というのは全部泣きたくなるほどの嘘で。
本当は接客業してみたい。体力作って重労働してみたい。コンビニなんて色んなことがあって面白そう。
全てしてみたくてやりたくて仕方がないのに、自信と体力が追い付かず、心も不安定なため断念せざるを得ない。
その結果私が選んだのはホテルの客室清掃でした。
清掃なら黙ってでも出来るだろうし、なによりコツコツすることには自信があります。

慣れない履歴書を書いて、何回も何回も書き直して、完成させて。
電話するのに勇気は必要いりませんでした。
私は本当は人と喋ったりするのが大好きな人間だからかもしれません。
そしていつも大抵そうなのが、歳さえ言わなければ20代に思われるということです。

電話で17歳だと告げると

「17歳……高校生ですか?」

と一瞬相手が息を止めるのが手に取るように分かります。
これは私の受け取りようによってはマイナスにも死にたくなるほどの理由にもなるので、なるべく、なぜ自分がそう思われるのかは考えないようにしています。

肝心の面接は今日でした。
6時には目が覚め、髪型と服装をキチっと整え、早めに昼食を済まして歯を磨く。
私は私の中で「自分は普通であり、大丈夫である」という安心できる感覚が全くない為、何をしても何を見ても、どれだけ整えようがどれだけ磨こうが全てが不安なんです。
ただここで面接に行かないことだけは選択肢にありませんでした。

落ち着かなかったので1時間前には電車に乗り、面接地のホテルまで到着。
有名な某ビジネスホテルだったので怪しさはありませんでしたが、緊張で手が震えていました。
だって外は強風で、ただでさえ綺麗じゃない髪が、もう醜くいほどにぐちゃぐちゃになってるんじゃないかと不安で。
実際はそんなことないんですけどね。考えることすべてが真っ暗です。

しかし面接は拍子抜けするほどに簡単に進んでいきました。

ただバイトチーフの方との面談が問題でした。

「1日5時間で14部屋を片付けていかなければいけない。正直とてもしんどいです。やりますか?」

どうやら慣れたら出来るという問題ではないそうです。
腰やひざが痛くなることは普通で、研修期間に14部屋を達成できなかった場合クビであると。
私は出来ますよ。大丈夫ですよ。やってみなきゃ分からないじゃないですか。
そう答えましたが、面接が終わってからぐるぐると考えてみると。

私が一人暮らしを始めたのは、勉強に打ち込みたいからであって、バイトで遊ぶ金を稼ぐ為じゃない。
5時間のノルマを課されたら、私はきっと動けない程に頑張ってしまう。
今のシフト…平日2日に土日のシフトでも、「フルで入って欲しい」というような話され方。
4月以降の予備校に合わせたシフトにして欲しいと言った時の曇った顔。

それでも言わば、合格です。
悶々としながらバイトに必要なジャージと靴を買おうと商店街に入って、靴を探しました。

しかしバイトの規定通りの靴を見つけると。


値段 6500円


ああ、と目の前がストンと落ちました。
ジャージも購入すると約1万円か。4月下旬までを目安にしたバイトなのに、こんな金額で準備しなきゃいけないのか。
バイトでくたくたに疲れて寝てしまうような生活なら、未来の為に勉強をした方がいいじゃないか。

正直これを書いている今も、何故か泣きたくて仕方ありません。
私はどうやら勉強をした方が良さそうです。
これは私の人生の意味ある一歩だったのでしょうか。分かりません。
ただ断りをいれる電話をするのがとても心苦しいのだけは確かです。

引きこもり以前の問題が多すぎて疲れます。
本当に。